大栗川通信

元記者でマーケターになった中年男「サパロメ」が、本や映画(アニメ、テレビ)や家電のレビュー、育児やブログ運営、ダイエットなどについて雑記をつづります

悪人とは?

今日書くつもりの小説が書けなかったこともあって、
次回書く予定の小説の資料として、
「悪人」という映画を見た。

いい映画だった。

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殺人者が殺人に至る過程、
その周辺人物の人間模様を描き、
その中にはたくさんゴミみたいな人間もいて、
一方でバカにされながらも懸命に生きている人もいて、
さて、
悪人とは誰だ?
何が悪であり、
何がこの世の中には必要なもので、
その必要なものを持つ人は誰で、
そういう人の条件とは何か、
を問いかける力作。


印象的なセリフがこちら。
(殺された少女の父親のセリフ)


-----ここから
あんた、大切な人はおるか
その人の幸せな様子を思い浮かべるだけで、
自分まで幸せになるような人が

今の世の中、
大切な人がおらん人が多すぎる
自分には失うものがないと、
それで強くなって気になっている
だけど
自分は余裕がある人間と思い込んで、
失ったり、欲しがったりする人を馬鹿にして眺めている
そうじゃないだろう
なら、人間とは誰なんだ
そうやって、人のこと笑って生きていけばいいのか
全く、馬鹿らしい
-----ここまで


・悪意はなくとも人を殺した男
・好きな男をかばいたくて逃走する女
・老人を騙す詐欺師
・女をひどく扱う苦労知らずの大学生
・男をバカにして何とも思わない軽薄な女
・殺人者の家族をせめたてるマスコミ
・殺された娘のために殺意を抱く父
・殺人の真意を知らずに罵倒する第3者


果たして、
誰が悪人と言えるのか。


いい映画です。


「宗教と嘘」をテーマにした、
萌えキャラが主人公の作品を今構想中なのですが、
まあ、それには全く何の参考にはならなかったけど、
悪と必要なものについて考えさせる、
良作でした☆