「禅」に学ぶ内省して確認したい14の習慣と6つの姿勢
「どうしてあんなことを言ってしまったのか…」「なぜこんなことを…」と後悔してしまうことはありませんか。そんなことが積み重なり、寝る前やふと空いた時間に自らの言動を振り返り、二度と後悔することがないよう、反省することはとても重要なことでしょう。
そんな時、しっかりとした教えを参考にすると、大変有意義な内省の時間になるのではないでしょうか。今回はその教えを「禅」に頼り、内省の際に「これだけは」という14の習慣を紹介したいと思います。
シンプルに考える
内省し始めると、あれこれ考えて、時間ばかりかかるものの、結局、何に悩み、何を改善すべきなのかが分からなくなってしまうこと、ありませんか。
今回、参考にしたのは、「禅、シンプル生活のすすめ」(枡野俊明著)。著者は曹洞宗徳雄山建功寺住職で、庭園デザイナーでもあり、多摩美術大学環境デザイン学科教授、ブリティッシュ・コロンビア大学特別教授という「禅」の世界では有名な方のようです。2006年にはニューズウィーク日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれています。
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本書では、「禅とは人間がこの世で生きていくための根本となる教え」としており、具体的には「人が幸せに生きるための習慣であり、考え方であり、ヒント」としています。つまり、深くてやさしい、「生きる知恵の宝庫」と言えます。
まず、本書によると「不立文字(ふりゅうもんじ)、教外別伝(きょうげべつでん)、直指人心(じきしにんしん)、見性成仏(けんしょうじょうぶつ)」が禅を象徴する教えと説きます。これは、文字や言葉にとらわれ、他人の価値観に振り回されず、余計な悩みなどの無駄なものをすべてそぎ落とし、今ここにいる自分の「本来の姿」にこそ真理があるとする考え方です。
要するに、「本当の自分の幸せ」について、限りなくシンプルに考えよう、そのための習慣を身に付けよう、ということです。「あれもこれも」と「欲」が出てくると、人はさまざまなしがらみに悩まされ、結局、それら一つひとつの欲を満たすこともできず、「これだけは」という欲、「本当の自分の幸せ」さえも失ってしまうことになりかねません。だからこそ、「本当の自分の幸せ」をしっかりと見つめて、それだけを満たせれば良しとする姿勢が、禅の基本精神と言えそうです。
今すぐできる禅の習慣14
それでは今すぐできる禅の習慣を列挙してみたいと思います。すべて、本当に今すぐできて、シンプルながら効果てきめんと思われます。
- ボーっとする時間を持つ
- 15分早起きする
- 朝起きたらまず、朝の空気を味わう
- 脱いだ靴はそろえる
- いらないものは捨てる
- 大きな声で話す
- 週に1回は肉と魚を食べない日をつくる(野菜断食)
- 「考えても仕方がないな」と思った瞬間に「ま、いっか」と言ってみる
- 1日1回はゆっくり呼吸し、ただ静かに座ってみる
- 1日1回は手を合わせる時間をつくる(仏壇や自分の信じる神様、両親など)
- 毎日、夕焼けを眺め、季節の移ろいを全身で感じる
- 一輪の花や動物など何かを育てる
- 1日1回は目の前の今やっていることは一生懸命にやる
- 家族が集まる日をつくる
本書では30の習慣として紹介されていますが、「今すぐできる」とかぶりの排除を基準に、個人的な感覚で14の習慣として整理させていただきました。また、一部は表現や解釈も少し変更してあります。
悩みを抱えない6つの考え方
それとおまけで、6つの考え方の姿勢も整理してみました。読めば当たり前のことですが、シンプルに考え、余計な悩みを抱えないためには、非常に重要なことだと感じます。
- 人のせいにしない
- 人と比べない
- 自分にないものを求めない
- 自分自身を大切にする
- 「もったいない」という心を忘れない
- 他人の長所に目を向ける
いかがでしたでしょうか。それぞれの解釈によって習慣も考え方も変わってくるとは思いますが、シンプル思考のヒントにはなるのではないでしょうか。何か悩みを抱えたときは、まずこれらを確認してみてはどうでしょう。「こんな簡単な…」と思われるかもしれませんが、悩みもその答えも、案外、シンプルかもしれませんよ。
- 作者: 枡野俊明
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2016/12/14
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