大栗川通信

元記者でマーケターになった中年男「サパロメ」が、本や映画(アニメ、テレビ)や家電のレビュー、育児やブログ運営、ダイエットなどについて雑記をつづります

現代人の悲願、いじめの原因が判明!

とても興味深い記事だったということで、帰宅中の電車の中で一句、というか一ブログ☆
何よりもこの記事を読んで思い浮かべたのがこの人、ネロである。優しさという意味では、二次元史上最強生物なのではないか。貧しさにも負けず、差別にも負けず、冷たい世間の目にも負けず、濡れ衣にも負けず、死別にも負けず、だがとうとう、自身の絵の才能への絶望に負けて、愛犬とともにこの世を去ることを選んだネロ。

いじめの原因が優しさなら、ネロは二次元史上最悪の悪党なのだろうか。さらにはネロを育てた優しいお爺さんは、ラスボス級の悪党なのだろうか。そして悪か善か微妙な立ち位置にいるパトラッシュ。。

イケハヤ先生は過剰な優しさ、優しさ至上主義な風潮がいじめの一因でもあるかもしれないから、思考停止な感じで大人が子どもに優しさばっか求めるのは問題だぞ、的な問題提起をしているのであろうから、「じゃあネロはどうなるんだ!」「おじいさんは、パトラッシュはどうなるんだ!!」的な意見はうっとりするくらい的外れなわけです。

まあ、分かりやすさ重視でネロというキャラを通じて、人の優しさ(誠実さ等)という美を高らかに歌い上げたのがフランダースの犬であり、また、同じく分かりやすさ重視で、優しさという批判されづらかった既存の価値感を疑い、時代に合わせて再評価を試みようとしているのが、イケダハヤトなわけだと思います。

ということで、求められるのは、情報の受け手の能力だと思います。さまざまな価値観の中から、いかにして個々人にとって価値ある情報を自分の頭で考えてから切り取って、自身の血肉にできるかという能力。すべての人がこの能力を身につけていれば、フランダースさんだろうがイケハヤさんだろうが、どっちでもいいのでしょう。ただ、この能力が必要とされる現況、あるいは必要とされる人の想定人口比率がとても高いんじゃないの、という直感に基づき、イケハヤさんは「いじめの原因は優しさ」とキャッチーにやってきたと読みました。単純にPV取れそう(うほうほ)というのもあるだろうけど。

何はともあれ、多くのことで単純な二元論が通用しない広大なグレーゾーンはさらなる広まりをみせている今なのでしょうから、改めてイケハヤ先生がイケメンだと思った次第であります。



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